障がいがあってもなくても楽しめるフェス「ミーツ・ザ・福祉」。
福祉ってなんだろう。
障がいってなんだろう。
わたしたちの暮らすまちにはたくさんの人が住んでいて、性別も肌の色も職業も価値観もさまざまです。
そして、目に見える障がい、見えない障がい、人によっていろいろな障がいがあります。
「障がいのある人」や「健常な人」ではなく「○○さん」として関わることで見える世界が変わってくるかもしれません。
「ミーツ・ザ・福祉」は、障がいがある人もない人も楽しめるイベントになれば、そして、それぞれの違いを受け止めながら活かしあう場になれば、という想いでつくられています。
多様なメンバーが関わってつくっており、その中にはもちろん、障がいのある人もない人もいます。
みんなで交流・対話をしながら、イベントをつくっていく。そのプロセスで、障がい福祉への理解を高めています。
イベントは、兵庫県尼崎市で開催しており、当日は70店舗のブース出店、20組のステージパフォーマンス、音楽ライブや体験コンテンツなどで賑わいます。ぜひ、お近くの方は遊びにいらしてください。そして、関わってください。
メンバー発案の花火大会「花火・de・ミーツ」や、学び合いの場「ミーツ・ザ・福祉サミット」など、他にも多様な企画に発展しています。
それだけではなく、関係する福祉事業者が新しいビジネスや取り組みをスタートさせてもいます。
尼崎にミーツあり。とても素敵な空間が生まれています。
過去の様子はこちら。
| date | 2017年〜 |
|---|---|
| client | 尼崎市 健康福祉局 障害福祉担当部 障害福祉課/NPO法人月と風と |
| web site | https://meetsthefukushi.mystrikingly.com/ |
1982年から行政主導で開催していた当企画。当初は関係者が参加者の中心となっていましたが、つくり手の多様化・増加によるコンテンツの拡大、ビジュアルデザインのアップデートなどを通して、参加者が4倍になりました。
企画開始段階から当日だけの関わりまで、さまざまな参加の仕方が用意されているミーツ・ザ・福祉。「どうせ参加するなら少しでも力になりたい!」と遠方から来てボランティアとして関わる方も多い、懐の広いイベントです。
開催の約半年前から「オープンミーティング」と称し、関心のある方なら誰でも参加できる企画会議を継続的に実施。開かれた場があることで、はじめましての方が気軽に関わり始めることや、自信のない方がそれぞれのペースで自分の役割や可能性を見つけることを可能にしています。アイスブレイクや企画の前提・過程の共有、その他ワークショップ的な手法を取り入れることで、それぞれが主体的に関わるためのプロセスを設計しています。
車椅子ユーザーの男性。2018年に関わりはじめた当初は自分の想いを主張することに抵抗がありましたが、何をしたいかと問いかけられ続けたことで、自分の意見を持っていいのだと感じ始めます。2024年にはコンテンツリーダーを引き受け、周囲とうまく連携を取って企画を実現。仕事でも重要な役割を引き受けるようになり、自身の変化を人前で話す機会も生まれているそうです。
福祉従事者。「ミーツ・ザ・福祉」のポスターを偶然見かけ、
「かわいい」と感じたことで、まずは来場者として参加したTさん。その後、イベントのつくり手として参加をし始め、2年目にはコンテンツリーダーに。普段の仕事とはまた異なるかたちで障害福祉との関わりを持っています。
「ミーツ・ザ・福祉」をきっかけに、さまざまな「にじみ」が生まれています。地域の講座企画で目の見えない方でも楽しめるような創意工夫がなされたり、「ミーツ・ザ・福祉」で新喜劇を行ったことで、メンバーがお笑いの賞レースに挑戦したり。関わった方や地域の取り組みに変化が生じています。
多くの来場者で賑わい、企画運営者としてさまざまな障害のある当事者が参加する「ミーツ・ザ・福祉」。その実績が評価され、いくつかの地域に同様の企画が誕生しています。どの地域でも企画のプロセスから関わりしろを設けることで、その地域の方々とともにつくりあげることを大事にしています。