2023.2.17(Fri)レポート
「株式会社ここにある」は、おかげさまで3周年を迎えた。私、杉浦(すぎちゃん)はインターン生として関わりはじめた頃から1年半のご縁。この1年と半年はここにあるにとっても大きな変化があった期間なのではないだろうか。今回はその軌跡を「社内研修」を手がかりに追ってみた。ここにあるという法人が少しずつ人格形成されていく一部始終を、そっと見守る気持ちで読んでいただけたらと思う。
この合宿では個人や会社の大切にしていることを可視化し、その接点を模索する時間が象徴的だったように思う。具体的には、会社設立当初につくられた「大切にしている9つのこと※1」、これを改めてメンバーそれぞれの言葉に置き直し、ブラッシュアップする時間がとられたことを思い出す(※HPに記載しているのでぜひチェックしてみて欲しい)
結果として個人間の解釈を共有し合うことはできたが、「ここにある」を主語にすると頭を悩ませるシーンが多かったのではないだろうか。「ここにある=藤本遼」ではない、新たなカタチ。それを模索していく道のりがこの頃からはじまりつつあったように思う。
「ここにある」のコアメンバーが揃いはじめた8月。例年通り、だが例年とはまた違う合宿が行われることになった。その「違い」はこの1枚が全て物語っている。
(「『ここにある(白い紙)』と自分との距離を表したら?」という問いにそれぞれの言葉、ジェスチャーで応える様子。「子どもみたいな存在」「横に並んでぼーっとしてる関係」などさまざまな捉え方が出てきた)
「法人ここにある」が、手応えを感じる何かに変わっていく実感がメンバーの中に芽生えてきたように思う。この「確かな実感」のニュアンスは昨年春からフルコミットメンバーとなった鈴木の投稿から少し掴めるかもしれない。
最高のロケーション。次の事務所は六甲がいい
10月の研修では「ここにあるはどういう集団なのか?」という問いに考えを持ち寄った。出てきたキーワードは「組織」と「カンパニー」。
振り返るに「ここにある」は、今までは似た価値観や生き方を模索し、社会に投げかける仲間的集団、つまり「カンパニー」の要素が強かったが、よりその中での培われたエッセンスを広く社会に訴える上で「組織化」のプロセスを辿ってきたのである。
しかし、私たちは組織一辺倒になるつもりはない。
今後も持続可能な形で「ここにある」の価値を提案していくため「組織」という形をとりつつも、一見非生産的・非合理的な対話を重ね、アイデア、プロセスを大切にするカンパニー、「ここにある」でありたい。
組織的カンパニー、そんな造語が存在するのかどうかも怪しいが、メンバーの実感として腑に落ちるなにかがあったように思う。
廃校というなんともノスタルジーな環境で行われた11月合宿。ここでは今までの合宿とは視点をずらし「何に希望を感じるか」という未来の視点で「ここにある」を考えた。
「希望」という言葉をどのように捉え、「ここにある」と社会の文脈にどう紐づけていくか。それぞれメンバーの経験や実感の中から確認し合う。
この問いの対話を重ねる中で見えてきたもの。それは「ここにある」の力のありか、これからの道のり。「ここにある」はメンバーの願いや希望の先にあり、ともになにかをつくる人との模索、葛藤、一歩踏み出した中で生まれた確かな手応えの中で進んでいくことを確認し合った。
今年も新たなメンバーや事業が増え、ここにあるは新たな1ページを開く。だが、なにもそれは順当で美しく映るものだけではない。まだまだ私たちは産声を上げたばかりなのだ。
昨年からメンバーで問いを投げ合い、模索したように、私たちは社会に対しても問いを投げ続け、淡々とベターを探し続ける。
ぜひ温かく見守っていただけたらと思うと同時に、今読んでいる「あなた」と「ここにある」をともにつくることになっていたのなら、それはそれで面白く美しい可能性のように思う。